政府による2024年の「骨太の方針」発表。新たに「シェルター」や「地下施設」が盛り込まれる。

本日、政府は新たに2024年の「骨太の方針」を発表し、その中で国内のシェルター整備が重要な施策として盛り込まれました。昨年の骨太の方針にも、2022年12月の安保3文書に示された通り、南西地域における避難施設について「様々な種類の避難施設の確保」として既に盛り込まれていましたが、今回は「シェルター」や「地下施設」という、より具体性を持った言葉が使用されています。これは予算化の点を考えると非常に大きな意義があります。

内閣府

政府は今年の3月にシェルター整備に関する方針「武力攻撃を想定した避難施設(シェルター)の確保に係る基本的考え方」及び「特定臨時避難施設の技術ガイドライン」を発表しました。この時には、これまでより踏み込んだ内容が出てきましたが、以前も申し上げた通り、NBC攻撃(核生化学兵器)やEMP攻撃を想定していないなど、問題点も多い内容でした。しかし初版ということを考慮すると、これもまた大きな進歩であったことに変わりありません。

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こういった一連の動きに影響を与えてきたのが、当協会も事務局のお手伝いとして関わらせていただく「自民党シェルター・地下利用促進議員連盟」です。本日発表の骨太の方針にある「シェルター」や「地下施設」といった、より踏み込んだ概念が盛り込まれたのも、同議員連盟の働きかけによるものです。

シェルター整備にはまだまだ多くの課題が存在するのも現実で、これは一朝一夕に完了するものではなく、長期的な視野で取り組む必要があります。NBC攻撃やEMP攻撃の課題も含めた形で今後ガイドラインが更新されていくように、当協会としましても関係各所と協力しながら一層の努力をしていく所存です。

日本核シェルター協会 事務局

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